2007年 10月 14日
日常的勤務風景 |
先日自身の勤め先で面白い話を聞いた。
とある異業種他社との協働プロジェクトを推進するにあたり、当社技術陣の参画形態について、会議をしていた。
取り纏め役の課長曰く「当社トップは事務屋出身の事もあり、自社技術に信頼を置いていない言動が目に付く。『本当にこの技術を社外で生かせるのか。所詮メーカー頼みではないか』等と自社を卑下する事を言う。これでは、当社の発展はおぼつかぬ。是非技術陣に奮起を促したい。」
そして、最後に、平社員に対して、前回のトップ説明における経営層の感触を、勿体なくも開陳し、「このプロジェクトを一通り説明したが、いつも通り、まあ聞き置く、という感じであった。当社のトップにはリーダーシップやトップダウンは期待できない。決断をしないのだ。だからこそ我々事務局がしっかりして事案を進めないといけない。」
どうもこの御仁には、自分の発言が自社経営層の卑下になっていることに気づかない様子である。
トップは現場を軽視し、その能力を認めず、現場はトップを軽んじ、「経営」を私しようとする。
こうした軽蔑のもたれあいは、世に多くある。売笑婦と客、脱税事業者と顧問税理士、破綻した夫婦。何れにしろ、自己の存在基盤を罵り合いながら、自分の力で世の中を渡って行っていると思い込んでいるのだ。破綻は迫りながらも楽しいのであろう。
ただ、独力で飛ぶことの出来ない愚かな人間にとっては面白いだけではすまず、勤め先の組織としての惨状に暗澹となるばかりである。
とある異業種他社との協働プロジェクトを推進するにあたり、当社技術陣の参画形態について、会議をしていた。
取り纏め役の課長曰く「当社トップは事務屋出身の事もあり、自社技術に信頼を置いていない言動が目に付く。『本当にこの技術を社外で生かせるのか。所詮メーカー頼みではないか』等と自社を卑下する事を言う。これでは、当社の発展はおぼつかぬ。是非技術陣に奮起を促したい。」
そして、最後に、平社員に対して、前回のトップ説明における経営層の感触を、勿体なくも開陳し、「このプロジェクトを一通り説明したが、いつも通り、まあ聞き置く、という感じであった。当社のトップにはリーダーシップやトップダウンは期待できない。決断をしないのだ。だからこそ我々事務局がしっかりして事案を進めないといけない。」
どうもこの御仁には、自分の発言が自社経営層の卑下になっていることに気づかない様子である。
トップは現場を軽視し、その能力を認めず、現場はトップを軽んじ、「経営」を私しようとする。
こうした軽蔑のもたれあいは、世に多くある。売笑婦と客、脱税事業者と顧問税理士、破綻した夫婦。何れにしろ、自己の存在基盤を罵り合いながら、自分の力で世の中を渡って行っていると思い込んでいるのだ。破綻は迫りながらも楽しいのであろう。
ただ、独力で飛ぶことの出来ない愚かな人間にとっては面白いだけではすまず、勤め先の組織としての惨状に暗澹となるばかりである。
by Real-Kid
| 2007-10-14 17:35
| 実存の切片